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  • キャッスルマン病,TAFRO症候群

  • 定価8,800円(税込)
  • カテゴリー:

    免疫 / アレルギー / 膠原病

    血液 / がん / 緩和医療

  • 2022年03月発売

  • 編集
    吉崎和幸(大阪大学名誉教授,大阪大学産業科学研究所特任教授)
    川上 純(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科リウマチ・膠原病内科学分野教授)
    ページ数
    280ページ
    商品サイズ
    B5
    ISBN番号
    ISBN978-4-86270-250-0
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商品情報

●ひょっとしたら,その患者さんは,キャッスルマン病かもしれません!
●年間発症数は100万人に1人,国内の患者総数1,500人と推定される希少難病「キャッスルマン病」が抱えている医療アクセスの悪さは,そのまま治療開発や研究の遅れにも結びついています。2018年に指定難病(331)に認定され,患者さんの経済的負担は軽減されたとはいえ,類縁疾患のTAFRO症候群は未だ指定対象に含まれていません。
●本書は,キャッスルマン病とTAFRO症候群の最新知見をまとめた初のテキストであり,希少難病の医療アクセス改善もその使命として掲げた成書です。
●医師には,本書をいつも臨床の傍に置いて,確実な診断と専門機関への紹介につなげていただきたい! 一般の方々にも,この希少難病について広く知っていただきたい!

<序文より>
 本成書の発刊によって,キャッスルマン病・TAFRO症候群に関する現時点までの概要を提示することができた。血液専門分野,免疫・膠原病分野,病理専門医等,専門分野の医師・研究者ばかりでなく,本分野以外の先生方にとっても座右の書の一つとして書棚に保管して,研究にまた日常診療に役立てていただければ幸いである。
 本疾患群の本態が悪性腫瘍なのか慢性の炎症性リンパ腫大なのか,まだまだ論点である。とはいえ,世界で初めてサイトカインの異常発現が疾患病態発見の中心であることを示した疾患でもある。さらに単一のサイトカインを阻害する生物学的製剤による治療法を世界に先駆けて提唱し,以後の生物学的製剤開発展開の基本となった疾患群である。本疾患が稀少難病なればこそ,この研究の過程ならびに成果は,多くの慢性炎症性疾患の病因・病態解明に示唆を与えると共に,治療法の開発に対しても多くのヒントを与えるものであることを強調したい。(編者)

目次

第1章 キャッスルマン病
1.キャッスルマン病の疾患概念  川端 浩
2.キャッスルマン病の分類  山口勇太,西田純幸
3.キャッスルマン病の病因・病態  古賀智裕,住吉玲美,川上 純
4.キャッスルマン病の疫学,発生率,統計的事項
 1) 全国調査  水木満佐央
 2) 定点観測(石川県)  正木康史,川端 浩,川野充弘,岩城憲子,鈴木律朗
5.キャッスルマン病の病理 佐藤康晴
6.キャッスルマン病の臨床像と重症度分類  角田慎一郎
7.キャッスルマン病の検査成績
 1) 血液検査  上田恭典
 2) リンパ節外病変
  ①肺病変  生島壮一郎,松井祥子,山本 洋
  ②皮膚所見  鬼頭昭彦
  ③腎障害,尿所見  蔵島 乾,川野充弘
 3) 多中心性キャッスルマン病のサイトカイン・ケモカイン特性  宇野賀津子
8.キャッスルマン病の診断と鑑別診断  北郡宏次,吉藤 元
9.キャッスルマン病の合併症  角田慎一郎
10.キャッスルマン病の治療  角田慎一郎
11.キャッスルマン病の経過,予後  水谷 実
12.キャッスルマン病の関連疾患
 1) TAFRO症候群  高井和江
 2) IgG4関連疾患  川野充弘,松井祥子
 3) POEMS症候群  中世古知昭
 4) その他の疾患 腫瘍,膠原病  正木康史,黒瀬望,川端浩

第2章 TAFRO症候群
1.TAFRO症候群の定義,概念  青木定夫
2.TAFRO症候群の病因解明に向けて  石垣靖人,中村有香
3.TAFRO症候群の病理 -リンパ節病変-  黒瀬 望,山田壮亮
4.TAFRO症候群の臨床症状,重症度分類  高井和江
5.TAFRO症候群の検査成績
 1) 血液検査  塚本憲史
 2) リンパ節外病変
  ① TAFRO症候群の病理 -骨髄病変-  黒瀬 望,山田壮亮
  ②胸部病変  山本 洋
  ③皮膚所見  鬼頭昭彦
  ④ TAFRO症候群の腎障害,尿所見  乳原善文
 3) その他,特殊検査,遺伝子,Proteomics,Cytokine  瀬戸口京吾
6.TAFRO症候群の診断  三浦勝浩
7.TAFRO症候群の合併症  小沢陽子,山本 洋
8.TAFRO症候群の治療  小沢陽子,山本 洋
9.TAFRO症候群の経過,予後  小沢陽子,山本 洋

第3章 展 望
1.キャッスルマン病およびTAFRO症候群の病因・病態探索に向けた試み  古賀智裕,住吉玲美,川上 純
2.新規治療法の開発  吉崎和幸
3.本邦のキャッスルマン病の診療体制  矢野真吾
4.国際キャッスルマン病研究組織(CDCN)  井出 眞
5.患者会組織  福島かおり,永見健治

特別寄稿
Chasing My Cure: Lessons learned from my rare illness
David C. Fajgenbaum